62 HOT100 She Lied/THE ROCKIN’ RAMRODS

She Lied/THE ROCKIN’ RAMRODS(Bon-Bon 1315)1964

[I Wanna Be Your Man/THE ROCKIN’ RAMRODS(Plymouth 2961)1965]

[Cry In My Room/THE ROCKIN’ RAMRODS(Southern Sound 205)1965]

[Bright Lits Blue Skys/THE RAMRODS(Plymouth 2963)1966]
THE ROCKIN’ RAMRODSはボストンを代表するバンドのひとつで、この「She Lied」はひび割れたギター・サウンドと重いビートが最高にカッコいいティーン・パンク・ナンバー。1964年のセカンド・シングルです。反対面はLITTLE RICHARDのカヴァー、「The Girl Can’t Help It」でこちらも同じロウ・サウンドの乱雑なフラット・ロック。リード・ギターの金属的な音がたまりません。THE ROCKIN’ RAMRODSはギタリストのBILL LINNANEとVIN CAMPISIの始めたバンドで、「She Lied」はVINの弟でベースのRON CAMPISIとLINNANEの共作。サード・シングルは両面LENNON-McCARTNEY作の「I Wanna Be Your Man/I’ll Be On My Way」でした。「I Wanna Be Your Man」はシャッフル・ビートのつもりだが性急な乱雑ビートのカッコいいカヴァーで、このサウンドには多大なる影響を受けました。1964年末にはLINNANEがバンドを辞めるんだけど、たぶんこいつがガレージ野郎だったんだろうな。「I’ll Be On My Way」とかこんなふやけた曲はやらねえ、とか言ったりして。これはカッコいいスリーヴ付ですが持ってません。1965年、バンドはFREDDY CANNONのプロデューサー、FRANK SLAYと契約、SCOTT CURTISというキーボード・プレイヤーを加入させポップ路線に変更します。で、ポップ路線がダメかというとそんなことはありません。RON CAMPISIが寂しんぼ体質の出たオリジナル曲を作りだしたおかげで、やるせなさとビート感が入り混じった独自の魅力を持ったバンドに変身。4枚目のシングル「Wild About You」は絶妙なポップ・ビート・ナンバー、反対面はリリカルなオルガンの音がたまらないティーン・バラード「Cry In My Room」で、聴くと遠くを見る目になってしまいます。続く「Don’t Fool With Fu Manchu」はちょっとだけエキゾチックなポップ、これは1965年のイギリス映画「The Face Of Fu Manchu」の公開に便乗、当時映画館で配られたこのシングルは瞬く間にフリスビーと化したそうですが、裏面「Tears Melt The Stones」はネオアコ好きちゃんにもおすすめできる体育座りで踊れる名曲。THE ROLLING STONESの前座を務めたり、映画「Disc-O-Tek Holiday」(1966)にも出演してSurf Ballroomで「Play It」を演奏するシーンがありますが「Play It/Got My Mojo Workin’」のシングルはなぜか全然ありません。去年E-bayで300ドルついてました。たぶん出したのはArf ArfのERIK LINDGRENで「俺はマサチューセッツに住んで30年間レコード集めてるがこのシングルは3回しか見たことない。これでもう見納めかもよ。」とコメントを書いてました。FRANK SLAY絡みではJOEY AND THE CONTINENTALS/THE G.T.O.S名義のシングルは本当にTHE ROCKIN’ RAMRODSの演奏か?問題があるがそれはまた別な機会に。ご存じの方、情報をお待ちしております。その後、ROCKIN’がバンド名からなくなりましたがTHE RISING STORMがカヴァーした「Bright Lit Blue Skies/Mr. Wind」もとてもいい曲です。”She lied”といい”You’re full of lies”(Bright Lit Blue Skies)といいRON CAMPISIはだまされ上手。
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